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【第5回】お店でもてるコツは?(その2) |
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1996. 01 |
え〜と、何のお話でしたっけ?あっそうそう「お店でもてるコツ」の話でした。
それであたしの場合は・・という所まででしたね。
お店でのあたしの立場は次の3つ。
(1)純粋に女装のお客さん。
(2)本当はお客さんなんだけど、男性客があたしをホステスだと思い込んでる場合。
(3)臨時お手伝いホステス。
(2)ってけっこうよく有るんですよね。以前は「すいません。違うんです」って説明してた
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けど、この頃はもうやめました。仕事でもない
のに、なぜそれっぽいファッションで、お店の
カウンターやボックス席に深夜まで座ってい
るのかということをあまりこの世界になじみの
ないお客さん(だから勘違いする)に説明する
のって、けっこう面倒くさいですから。
突き詰めると「そうしてるのが好きだから」とし
か言いようがないし。
だから、お客さんが気付くまでとぼけて、お店
に迷惑がかからない程度に偽ホステスをして
います(ママに間違われた「偽ママ事件」とい
うのも一度あったな)。
(3)の「臨時お手伝いホステス」パターンも、実
は(2)のケースが進化したみたいなもので、あ |
たしがとぼけて偽ホステスしていて、お店のママさんがその状況を放っておいてくれると
そうなるだけなのです。
(3)の場合はもちろん、(2)の場合でも、心理的に同化しやすいたちのあたしは、前回
書いたような従業員の視点で割りと冷静に男性客を見てるような気がします。
だからここでは(1)の純粋な女装客の立場からみたあたしにとっての「いいお客さん」
「イヤなお客さん」のお話です。
「いいお客さん」はやっぱり陽気で楽しい人。あたしも遊びに来ているのだから一緒に
飲んでて楽しくなる人が一番。
よく「好みのタイプは?」って聞いてくる方がいるけど、容姿より人柄。楽しい人ならぴ
ったり寄り添ってカラオケ・デュエットだってしちゃうし(同じ音程になっちゃうのがタマ
ニキズだけど)、ドサクサにキスされたって怒らないわよ。
「イヤなお客さん」は、Hすることしか頭になくてしつこく外に誘う人。「2時間だけ、外
行こうよ」とか、とんでもないヤツだと「ママにはもう話つけてあるから」(そんな訳ない
だろ!)。
ともかくこっちの立場も考えて欲しいわ。
店のママや従業員の見ている前を男性に腰抱き寄せられながら「ちょっと2時間散歩
してきます」なんてミエミエのこと言って店から出られる訳ないでしょう。
そもそもあたしがよく顔を出す「ジュネ」や「梨沙」は、お酒を飲んで楽しむお店。
お店の性格を勘違いした言動はヤボだと思うな。
最初から目的が違うのだから、いくら口説かれても、可能性は限りなく0。
だって「Hセット」持ってないものね。
セックスのお相手、探す時には、別の方法を使いますよぉ。
とは言え、それはあたしの場合。
女装のお客さんの中には密かにそれを期待している人もいるかも。
でもせめて口説いた後は、待ち合わせ用の喫茶店の場所とか自分の携帯電話の番
号とかメモを目立たないように渡して先に店を出るくらいの気遣いをして欲しいですね。
「お触り」は前にも書いたように触り方が大事。ネチネチはまずもてないです。
あたしが経験した一番すてきなお触りは、真夏で胸の開いたタンクトップのワンピー
ス姿の時、サッと胸元広げて私のおっぱいをポロリと露出させるや、すばやく乳首に
チュっとキスして、スッと元に仕舞う、この間わずか数秒。
あっけに取られるあたし、ガハハと陽気に笑う男性客のMさん。
思い切りとタイミングの良さ、ちゃんと仕舞ってくれる思いやり、まさに至芸。
「お触り」術の極致を見た思いでした。ともかくヤボはだめ。お店でもてたいなら明るく
イキにゆきましょう。
ところで、1995年11月3日の文化の日、あたしがママを務める仮想現実世界のお店
「フェイク・レディ」が、新宿歌舞伎町の名門クラブ「ジュネ」に出現しました。
お陰様で当日は店内満席、廊下立ち飲み状態(9割は女装のお客さん)の大盛況でし
た。
No1ホステス秋本明香嬢は、流行の豹模様の超ミニワンピース姿、最初は気にしてい
た裾も忙しさにかまけて忘れてしまい、かわいいヒップ丸見せの大奮闘。
岡野香菜嬢は途中から股下数センチの色っぽいナースファッションにお色直し。
その外、サリー姿の新宿ヒジュラのグル(元締め)水野洋子嬢、新選組の隊服に居合
刀の用心棒のセンセイ(ただし真っ赤なルージュ)、アンミラの制服姿のウェイトレスと、
ますます多彩な(混乱状態)の「フェイク・レディ2」でした。 |
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