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大阪は、東京とは一味ちがった女装文化を育んできた街です。「難波のニューハーフ」はテレビ番組ですっかり有名になりましたけど、アマチュア女装の世界でも大阪は先進地域で、昭和30年代には今や伝説となった女装スナック「唄子」(阿倍野)が営業を始めていました。現在も「唄子」の系譜を引く老舗の「ロマン」(梅田茶屋町)や「ばら」(南森町)が健在ですし、もう一世代若い「ミステリー・スポット」(天満)や「ルージュ」(十三)は、お店として今が旬といった感じでしょう。新興の「リバティ」(堂山)や「贋作淑女」(堂山)が加わってまさに大盛況です。 女装ルーム系でも近代的なシステムでブームをよんだ「パレット・ハウス」(新大阪)に続いて、メイクセンスと撮影技術では日本一の評判の高い「スタジオ・スイッチ」が昨年オープンしました。「女装写真コンテストで入賞したかったら大阪に行こう!」は、もう常識ですね。 さらに最近新しい動きが出てきました。「ミックス・ルーム」(堂山)や、「カミングアウト」(中津)のようなゲイ、レズ、SM、フェチ、おこげ女装といった、「異業種」を一堂に集めた「総合変態倶楽部」の登場です。こうした形態は、東京にはまだありませんし、今後もできないのではないでしょうか。多様なものを包み込む柔軟性は、大阪特有の文化風 土に根差すものだと思うからです。 お江戸の文化伝統が「粋」だとするならば、大阪は「しゃれ」でしょう。東京人が「理屈」にこだわるところを大阪人は「笑い」で受け流します。そうした大阪のやわらかい感性が「ビッグバン的」と言われる大阪女装世界の現在の大活況のベースになっているのだと思います。 こうした大阪のやわらかさを慕ってわざわざ東京から遠征する女装者や女装者好きの男性も数多いのです。あたしも5年ほど前から年に数回、大阪の夜を楽しんできました。そうして仲良くなったのが「贋作淑女」のママ北野洋子さんです。すぐおわかりのとおりこの店名は、あたしの主宰する「フェイクレディ」の漢語訳です。洋子ちゃんに「順子姐さん、いつかウチが店やる時は、名前使わせてください」と言われて「いいわよぉ。たこ焼き屋でも、引っ越し屋でも使いなさぁい」と答えたのが数年前。それが昨年7月にスナック「贋作淑女」として実現したのです。 そして1998年3月21日、模擬店「フェイクレディ」(FL4)を「贋作淑女」で開催することができました。「フェイクレディ」の看板娘秋本明香ちゃん(看板娘の意味をちょっと勘違いしている)が、「贋作淑女」の看板の下に「フェイクレディ」の看板をかけた時、洋子ちゃんとあたしの長年の念願が達成されました。 当日は、このコーナーの読者の方も含めて42名の方が来店してくださり、なごやかで楽しい時間を過ごしました。鳥原優子さん・沖香住さん・萩野静菜さん・幕戸成子さんなど大阪女装界のきれいどころにお手伝いいただいて、「FLのスタッフは美形揃い」という伝統を今回も守ることができました。ご支援いただいた方々に心から感謝いたします。 (注 「カミングアウト」「リバティ」は閉店しました) |
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