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2005年7月7日(木)〜11日(月) バンコク(タイ)学会出張

イのバンコクで開催された「第1回 アジア クィア・スタディーズ国際学会

−アジアにおけるセクシュアリティ、ジェンダーと人権− Sexualities, Genders, and Rights in Asia: The 1st International Conference of Asian Queer Studies」」(7〜9日)と、引き続いて同地で開かれたニューヨーク・市立大学(City University of New York)レズビアン・ゲイスタディーズ・センター主催の「3th International Resource Netwaork Meeting」(10〜11日)にゲストとして参加してきました。

7月7日(木)

会場のアンバサダー・ホテル(Hotel Ambasador)は、ややクラシカルな作りの大きく立派な構えのホテル。メイン会場には、レインボーフラッグ(性的マイノリティの連帯の象徴)が掲げられています。

第1日目の私は、草色に笹模様の綿紅梅(竺仙)。下は萌黄色の吸い上げ暈しの麻の半襟を付けた半襦袢。帯は黄色を下に赤黒を上に結んだ順子オリジナルの二階文庫。若草色の吸い上げ暈しの帯締をかけてます。

初日夜に開かれたレセプション・パーティで。地元のきれいな「お姉さん」と。

7月8日(金)

今回の旅行、招待なので学会(会議)をサボって観光に出掛けるというわけにもいきません。仏教国タイに来て、お寺をひとつも見ないというのは、なんとなく寂しいので、2日目の朝、ホテルの前庭にある仏堂にお参り。小さいけど金色に輝く仏様でした。

2日目午後のD5部会「Local Japanese Responses to Queer Activism(クィア・アクティビズムに対する日本の反応)」で。左が私の招待の尽力してくださったオーストラリアのMark McLelland氏、右が通訳の菅沼勝彦氏。
 
第1日目の私は、赤黒白の銘仙写し(メテユンデ)。下は萌黄色の吸い上げ暈しの麻の半襟を付けた半襦袢。帯は紫と黄色の縞を角出しに結び、若草色の吸い上げ暈しの帯締を掛けてます。

夕方、部屋に戻る途中、ホテルのロビーで、すてきなタイ美人に呼び止められました。Tシャツなどを販売している地元のサポート組織(Rainbow Sky Association of Thailand=RSAT)のブースで看板「娘」をしている「お嬢さん」。美人好きの私はずっと写真を撮る機会をうかがっていたのですが、向こうから声をかけてくれました。ラッキー! ブルーの民族衣装と豪華な首飾りがすてきです。

2日目の夜はRSAT主催による「Rainbow Sky Tour」に参加しました。まずRSATの事務所を表敬訪問して、Presidentの Viroj Tangvanich氏と記念撮影。氏は小柄な女性的な容姿で、最初は年配の女性かと思いました。実に話術に長けた愉快な方で、ブッディスト(仏教者)のコラムニストとしてテレビなどにも出演する著名な方だそうです。日本よりはトランスジェンダーが社会進出しているタイでも別格的存在のようです。

スリウォン通りのゲイタウンの入口のアーケードには黄色地に赤で「THE BOYS BANGKOK」と大きな看板が出ていて、ビックリ! 新宿2丁目のゲイタウンでもここまで露骨ではありません。

路地に入るとさらにすさまじく両側に「DREAM BOY」とか「FRESH BOYZ」(スペルおかしくない?)とかいう看板が並んでいます。中には「FUTURE BOYS」の下に日本語で「男のウリセン」、中国語で「男孩倶楽部」などとご丁寧に併記してある看板もありました。

アンバサダーホテルに戻り、ツアーコンダクターをしてくれたRSATの青年を囲んで「多国籍 Queer 部隊」で記念撮影。

7月9日(土)

3日目、やっと出番です。クローズド・パネルセッション(閉会前の総括セッション)“Where to Next?:Activists and Academics Working Together for the Future of Queer Rights in Asia”(次回はどこで? アジアの性的マイノリティの人権の将来のために活動家と研究者がいっしょにできること)で壇上にあがりました。
 
壇上向かって右から、マレーシアのSulastri Ariffin氏(女性)、ネパールのSuni Pant氏(男性)、座長のインドネシアのDede Oetomo教授(男性)、日本の私、台湾のWang Ping氏(女性)の順で着席。会場は180人ほどの入りでした。

スピーチする私。英語ができないので「堂々と」日本語でお話してきました。

大仕事を終えた笑顔。
 
3日目の私は、薄緑色に麻の葉柄の夏塩沢に、灰味青色の地に芦辺模様の夏帯を角出しに結びました。長襦袢の半襟は水色の吸い上げ暈し。帯揚は水色と白の染分け、帯締は白に青緑です。

スピーチを終えて会場の外に出ると、何人もの方が「Good Speech」と声をかけてくれました。そしていろいろな人が「写真を一緒に」と誘ってくれました。
 
まず、民族衣装の地元支援メンバーと。

たぶんインド系の研究者の方と。
 
いろいろ準備が大変でしたけど、思い切って、この学会に参加してよかったと思いました。

3日目の夜、打ち上げパーティの会場は、スリウォン通り沿いの賑やかな路地にある「ROXY」という高級ディスコクラブ。入口のディスプレイや、スタッフのほとんどが青年であることからゲイ系のディスコであることがわかります。

3日目の夜の私のバンコク夜遊びファッション。
赤の大矢絣に撫子柄の浴衣、紫の帯を角出しに結んでいます。

現地の青年ではなく、神戸大学大学院の久保恒さんと。

ディスコで踊っていたら、昨夜も行った別のディスコクラブ「Free man」からメッセンジャーが来て、バンコク有数の人気を誇るドラァグ・クィーン(DQ)Phee Dayからなぜかお呼ばれ。二晩続けて一座のショーを見ました(でも演目が違う←スゴイ)。
 
ママ(Phee Day)、案外、私と同じくらいの年齢かも?。

なぜか、Phee Day一座の舞台の上で ちあきなおみの「喝采」を唄う私。
昨夜のママとの掛け合いにしろ、今夜の歌にしろ、まさかバンコクでショーの舞台に上がるとは思ってもみませんでした。

7月10日(日)

4日目、同じホテルで引き続き開催された第3回 International Resource Netwaork(IRN) Meetingに参加。
 
この集会、世界のLGBT(レズビアン/ゲイ/バイセクシュアル/トランスジェンダー)研究の学際的ネットワークを作ろうという目的で、世界各国から65人ほどが招待されてます。

4日目の午後、会議が早めに終わったので「サヤーム・センター」というショッピング・モールへ出掛けました。
 
4日目の私は、昨夜と同じ赤の大矢絣に撫子柄の浴衣、ただし、水色の吸い上げ暈しの半襟の長襦袢を下に着けてます。帯は、紫の角出し。草色の吸い上げ暈しの帯締。

4日目の夜、スクンビッド通りの露店街を見物しました。昼間の近代的なショッピング・センターとは対称的なバンコクのもう一つの顔です。

7月11日(月)

5日目の私は、濃淡の鼠色の地に大輪の黄菊の浴衣(竺仙)。下は水色の吸い上げ暈しの半襟の絽の長襦袢。帯は、紫を下に巻き上辺を出してアクセントにして、その上に赤黒の半幅を角出に結び、草色の吸い上げ暈しの帯締をかけて気合を入れました。。

Country Reportの第2部。いよいよ出番です。
 
演壇向かって左から、座長のMaylei Blackwell助教授(女性:アメリカ)、インドのChandra Shekhar Balaachandran氏(男性)、ネパールのSunil Pant氏(男性)、日本の私、通訳の菅沼さんの順で着席。

日本社会におけるトランスジェンダーの状況と問題点についてスピーチする私。

やっとお役目を終えて、晴れ晴れ笑顔の私。
 
初めての本格的な国際学会への出席。しかも、なぜか成りゆきで日本人で1人だけ全体会でスピーチ(しかも2度も)するはめに。たいへんでしたけども、よい経験になりました。
 
バンコク、次はゆっくり観光で行きたいです。

なお、当日の詳しい「日記」は下記をご覧ください。
 
バンコクへ出発
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507060000/
 
アジア・クィア・スタディーズ学会(1日目)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507070001/
 
アジア・クィア・スタディーズ学会(2日目)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507080002/
 
Rainbow Sky Tour(バンコクの夜 その1)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507080001/
 
Rainbow Sky Tour(バンコクの夜 その2)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507080000/
 
アジア・クィア・スタディーズ学会(3日目・その1)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507090002/
 
アジア・クィア・スタディーズ学会(3日目・その2)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507090001/
 
バンコクの夜、再び
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507090000/
 
IRN集会(1日目)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507100001/
 
バンコクの街
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507100000/
 
IRN集会(2日目・その1)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507110001/
 
IRN集会(2日目・その2)
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200507110000/
おしまい...