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2004年8月25日(水) 初めての歌舞伎見物

めさん茜さんに八月納涼歌舞伎第3部に連れていっていただきました
専門が「性別越境の社会史」という関係で、女形、とりわけ江戸〜明治期の女形については、いろいろ文献を読んでいるのですが、実際の歌舞伎を見るのは、なんと今回が初めてでした。
 
今日の私は、淡い草色に麻の葉模様の夏塩沢、帯は黒地に暗い赤と緑で蘭を浮き出したラメの帯、半襟は薄黄肌色の吸い上げぼかし、帯揚は薄黄肌色と白、帯締は若草色。
 
三越の地下入口で、いつもよりグッと良家の奥様らしい めめさん、茜さんと待ち合わせ。まず、食品売場でお弁当をゲット。悩んだ末に、亡き母が好きだった「弁松」のお赤飯弁当にしました。
絵看板の前で
今月の演目
「四谷怪談」の絵看板
歌舞伎座の前まで来ると、もうワクワクドキドキ。
第3部の演目は、鶴屋南北の「東海道四谷怪談」。お岩が中村勘九郎、伊右衛門が中村橋之助、直助が坂東三津五郎、お岩の妹のお袖が中村福助という配役です。
めめさんと
開演前の舞台。こんな感じに見えます
お席は、2階の東桟敷、ちょうど3人掛けでした。最近の歌舞伎人気で、なかなか席が取れないとのことで、チケットを取ってくださった茜さんに感謝です。
終演後、廊下で
有名な怪談で粗筋は知っているので、すんなり入っていけました。
それに、戸板返し、宙乗り、仏壇引き込みなど、この怪談ならではの仕掛けや、お岩、佐藤与茂七、小仏小平の3役をこなす勘九郎の早変わりも大いに楽しめました。
 
勘九郎さん、実は、同年同月生まれで大学が同期。1度だけ学内で擦れ違った思い出があります。あれから30年近く、つくづくすごい役者になったものだなぁ、と思いました。
 
あと、三津五郎、うまいなぁ、と思いました。
それと、幕間に舞台番の役で出てきて、省略場面を開設したた市川染五郎、男前だなぁ。めったに男性を誉めない私が珍しくそう思いました。
 
もうひとつ、端役だけど、「あれ!」っと思ったのが、序幕第1場で浅草寺の茶屋の女将を演じていた人。女っぽさという点ではダントツに一番でした。
プログラムを調べると、中村芝のぶ という若手女形。
門閥ではなく研修生出身だそうですが、天性の女形適性を持っていると感じました。
性別越境芸能としての歌舞伎本来の魅力を取り戻すためにも、こういう役者さんにぜひ大成して欲しいと思いました。
ということで、初めての歌舞伎見物、大満足でした。
誘ってくださった、めめさん、茜さん、ほんとうにありがとうございました。
またチャンスがあったら、よろしくお願いいたします。
おしまい...