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2002年09月15日(日) 祇園でお座敷遊び

西性慾研究会の現地見学会で(と称して)、祇園のお茶屋さんに上がり、
きれいな芸妓さんと、お座敷遊びをしてきました。
バー「綾」を併設している「冨田屋」さんの入り口で
まめ蝶さんと。着物の草色が偶然同じで「あら、お揃いやわ〜ぁ」と言われた時には、照れてしまいました
かわいらしい蝶の形の名刺
井上章一先生(国際日本文化研究センター)に連れられて、研究会メンバー10人(男性6人、女性?4人)が訪れたお茶屋さんは、祇園のど真ん中にある「冨田屋」さん。女将さんの案内で大正年間に建てられた古風なお座敷で座が定まると、まずお姐さんの万里子さん、続いて目にも鮮やかな草色のお座敷着に白塗りの本化粧、島田髷姿の まめ蝶さんが登場、一気に座が華やぎます。
中央が井上章一先生
おもしろかったのは男性陣の反応で、遊びなれた先生とこうした場は初めての先生の差が、ものすごくはっきり見えたことです。まめ蝶さんのような女性に接した経験がない先生の中には、処理不能なデータが入力されてフリーズしてしまったコンピューターのようにコチコチに固まってしまう方もいました。男性の「遊び」もまた訓練が必要であることが改めてよくわかりました。
顔の色が違いすぎて露出が合わない・・・
私は、まめ蝶さんの着こなしと化粧に注目していました。9月の半ばという夏と秋の中間の難しい季節感を、あまり秋っぽくならず、と言って夏っぽくもなく、明るい草色のお座敷着に黒地に車と秋草の帯という出で立ちで表現していて、さすがは祇園の一流芸妓!という華がありました。それに、お引き摺りのお座敷着の裾のさばき方(方向を変える時に腰を少しだけ余計にまわす)が実に優美でした。意外だったのは、まめ蝶さんが地眉の上に眉を描いていたことで、本化粧の場合、眉は潰して別の位置に描くと思い込んでいた私には、ちょっとした驚きでした。まあ、眉の位置と形に自信がある美人だからできることなのですが。
祇園小唄を舞うまめ蝶さん
祇園小唄を舞うまめ蝶さん
祇園小唄を舞うまめ蝶さん
もうひとつ私が注目していたのは、接客術です。人数ばかり多くてやたらと無粋な質問ばかりする連中を、まめ蝶さんも万里子さんも、実にさりげなく優雅に相手をしてくださり、それでいながら受け答えは的確で、長い伝統で磨き上げられ厳しい修行で身につけた日本の接客術の真髄を見る思いでした。

だいぶお酒が廻ったところで、まず万里子さんが舞を見せてくださり、続いて まめ蝶さんが祇園小唄を舞ってくれました。まめ蝶さんは、意外に背が高くて、すらりと美しい舞姿でした。
祇園小唄を舞うまめ蝶さん
華やかでいながら、どこかしっとりした祇園ならではの風情を、たっぷり味わえた至福の夜でした。
おしまい...